-4th style EB Edition-
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[雑記] 全部手に入れられるほど 僕等強くない
 ようやく仕事納めを迎えました。パチパチパチ。
 とはいえ、今日は会社の大掃除と忘年会なので更新再開は明日からにします。漫画は合併号だし、同人音楽はみんなイベント中で忙しいし、一日くらい遅れてもいいよね!? という言い訳。

 ちなみに茶太さんの参加物は最後の「ウサギキノコ時計」も無事詳細発表されてついに出揃いましたね。時計の委託は……それはもう諦めていたので良いんですが(本当は全然良くはない!)、「さびしんぼう。」だけは委託されることを祈ります。そういうことが一切書いてないので不気味なんですけど。ねんまつをイメージして歌った歌を年始に発表するかというと、そこにも一抹の不安を感じるわけで……おおお。
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by hpsuke | 2007-12-29 14:04 | 雑記
[同人音楽] 2007冬コミ茶太新作まとめ
 本当はわざとギリギリまで作らないつもりでしたが、ちょっと事情が変わったので。
 もっと詳しい一覧はキノコ狩り農園さんの方にあります。


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さびしんぼう。
(オリジナルマキシシングル・ウサギキノコ・西地区あ25b)→3曲参加
イベント500円・委託600円/Tr.01視聴公開中/ねんまつのうた復活/ねこシングル
イベント頒布31日(三日目)のみ/委託販売1月5日~


msf'08

(オリジナルミニアルバム・iyunaline・企業ブース325 russell)→1曲参加
イベント1,890円・委託1,890円/クロスフェード試聴公開中/パンダ祭りでは入手不可
イベント頒布29~31日(三日間全て)/委託(一般)販売1月18日~

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ウサギキノコ時計
(陶器製手作り時計・CLOCK MUSIC・西あ21b)
イベント価格は会場にて(3000円だったそうです)/5匹限定/特製収納箱・手提げ袋付き
イベント頒布31日(三日目)/委託販売はおそらく絶望的

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Petroglyph
(オリジナルアルバム・Barbarian On The Groove・西あ26a)→2曲参加
イベント1,500円・委託2,100円/クロスフェード・各トラック試聴公開中/原点回帰+NS
イベント頒布31日(三日目)/委託販売1月1日~

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東方蒼天歌
(東方アレンジボーカルアルバム・Silver Forest・西あ33b)→1曲参加
イベント1,000円・委託1,470円/Tr.02~05,07,08試聴公開中/今回はゲスト多数
イベント頒布31日(三日目)/委託販売12月31日~

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Sanctuary
(オリジナルボーカルベストアルバム・少女病・西あ26b)→4曲参加、うち新曲1曲
イベント1,500円・委託1,575円/クロスフェード試聴公開中/廃盤からの再収録多数
イベント頒布31日(三日目)/委託販売1月1日~


 ちなみに「こころむすび」はイベント販売はしないようです(少なくともフロンティアワークスのブース売りは確認できず)。もう発売中なので欲しい人は今すぐ大手CDショップへどうぞ。

 XL projectうんちく商事の新作には茶太さんは不参加の模様。Gungnir over revの新作については詳細不明。emrootsサイドプロテアCampanellaは新作なし。ただしLuvKraftで「未来のエネルギー」は委託(今年の冬コミのことだよな……?)(どうやら去年の話のようです、申し訳ありませんでした)、「berpop」「/ Campanella」は「berpop2」完成後に再販するとのことです。

 情報が入り次第、随時更新してゆきます。
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by hpsuke | 2007-12-26 01:13 | 同人音楽
[雑記] お~て~て~を~つ~な~い~で~
 毎日が、びゅんびゅん過ぎ(r
 ごめんなさい、今週は歳末超進行セール中なので全然時間が取れません! 漫画の感想や同人音楽のレビューその他は週末までお預けになります。金曜日までは何も更新できない可能性大なので、万が一毎日様子を見に来ている方がいらっしゃったら、しばらくは巡回しない方が良いと思います。一応次の記事で置き土産を残してはおきますが、そちらの更新が精一杯です。普段の倍以上の密度で授業を進行させなきゃおっつかん! ひいい!

 あ、ちなみに昨日も仕事だったので、真っ昼間と夕方にデートのメッカ・札幌駅周辺を一人で闊歩してきましたよ! 普段の8倍以上の濃度を誇る濃カップル酸に全身焼けただれました! どこを見てもカップル! カップル! カップル! ギャース! こうなったらお前さんたちは早く契りを交わして子供をポコポコ産みまくるが良い! それが我々の世代の年金になるのだから! お幸せにな! たくさん産めよ! 産むんだ! ふくらませ人口! さあ個人の幸せが人類の幸せ(年金)になる永久スパイラルの始まりだ! ザッツ・フォーエヴァー・ラヴ(何を言ってるのか自分でももうわかりません)
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by hpsuke | 2007-12-26 01:06 | 雑記
[雑記] 例年は春頃と秋頃が旬なんですけどね
 半年に一度の鬱期がやってまいりました。何をやっても自分の実力不足に凹みっ放しです。仕事をやればみっともない姿を晒し、匿名掲示板に自分の意見を書き込めばトンチンカンな書き込みになり、ディアボロは低層スタプラ直後に水族館とか低層チャリオッツ直後に水族館とかもう水族館はいいよという目に遭い、体はだんだんと太り、疲れは増大する一方で、同人音楽の記事も書きかけのままさっぱり進まず、そうこうしているうちに書きかけの部分すら最悪の文章に見えてきて全部放り投げたくなったり、特にオチが思い浮かばないのでこのまま終わったり。
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by hpsuke | 2007-12-21 10:46 | 雑記
[漫画] 週刊少年ジャンプ2008年度第03号リハビリ感想
 ジャンプは年末でも休まないなぁ……。


>MUDDY
 クレイのキャラが良いですねぇ。挫折者の再起物語はいつ見ても心躍らされるものがあります。それがたとえ最後には失敗に終わったとしても、続く誰かに大切なものを残していくからです。例えばバンド名の候補案の書かれた紙切れとか。


>ワンピ
 ルフィの「ゴムだから」発言はルフィの体の頑丈さよりも心の頑丈さをむしろ強く証明してしまっているのが面白い。要するに他人の言葉になんぞ潰されないぞってことですからね。今更ながら主人公の能力としてゴムを選んだ尾田先生の慧眼に舌を巻いてしまいます。単純な打撃無効・攻撃力強化という特性もそうですが、多彩な応用、潰されず伸びてゆくという逞しいイメージ、パースのつけやすさ、そして身近な道具ゆえの能力の想像のしやすさ等々、多くの面で主人公の能力に相応しい。ただひとつ残念なのは、海という世界観との繋がりが全くないことですけどね。


>NARUTO
 願わくば笑って死んで欲しいものです。ルシールばりの力強い散り様を期待。


>サイレン
 どんどん「GANTZ」じみてきたなぁ。雨宮さんの情緒不安定っぷりは見てて少々及び腰になってしまいます。こういう子の持つ一種独特の「重さ」は、きっと実感したことのない人が考えているより遥かにキツいのですよ……。生半可な覚悟では付き合ってるこちらが先に潰されてしまいます。マジで。


>銀魂
 なんのかので桂の革命の才能だけは本物なのだとわかりました。


>ネウロ
左手の強化細胞があれば勝てる→ところで俺の翼を見てくれ、どう思う?
ならば龍の怒りを食らえ! 鉄砲水攻撃!→あーはいはい、良かったね
よし、このへんにしてやるか→じゃあ次行くぞ
切断した手もまだくっつけられるぞ→ダニの手は小さすぎて目立たんな
命乞いすれば助けてやる→水音がうるさくて聞こえんな

 ネウロの拷問がどうしてこれほどまでに恐ろしい拷問に見えるのかというと、それはただ痛めつけているだけではなく、上記のように一話の中で五回もDRの希望を叩き潰しているからなんですよね。わざわざ希望を与えては摘み取り、与えては摘み捕り……肉体以上に精神をこそいたぶるのが拷問の目的ですから、そういう意味ではまさに今回のコレは拷問の名に相応しい。圧倒的パワーと共にこんなことをされたら、そりゃ誰でも心折られますよ。そしてこういった「本物の拷問」を全く不快感なく読めるように配慮する松井先生は流石。


>SKET DANCE
 金八先生のクラスもこれくらい良い奴ばっかりのクラスなら良いのにね。

 それはそうとボッスン、お前はなんら落ち込む必要はないぞ! 確かに内田くんはミスター優しい人No.1に選ばれたかもしれないが、優しいだけでは絶対にモテないからだ! お前さんにはロマンがいる! それだけでお前は勝ち組だ、胸を張るんだボッスン!

 世の中の女子が彼氏の条件として挙げる「優しい人」というのは、本当は「(カッコイイのは当然でなおかつ)優しい人」の省略形に他なりません。日本人の性質か、世の中の人々は最も大切な部分をあえて隠す傾向にあるのです。ヲタどもの「(美少女の)ツンデレっていいよね」とか「(若くて可愛くて従順な)メイドさんっていいよね」みたいな萌えトークも同じ。彼ら・彼女らは結局美しければなんでも良いのであって、瑣末な特徴を取り上げて喋っているのはただの格好付けだ! その手の建前をいちいち真に受けていると痛い目に遭うぞ! という非モテ論。なんか最近どんどん僻みっぽくなってきてるぜ。


>サムライうさぎ
 うさぎだから跳躍力か、なるほど~。にしても掲載順が怖いな最近……。「エムゼロ」ほどではないにしても。


>エムゼロ
 裸の少女に顔をグリグリ押し付けている姿を見られてすわ! 九澄ピンチ! みたいな感想をいくつか見かけましたが、ルーシーの人型の姿は九澄にしか見えていないと思うんですよね。「お前(九澄)以外には木の根にしか見えん」(4巻P110)って言ってるし。愛花や観月がルーシーを見てマンドレイクと認識したことからもそれは裏付けられます。というわけですっぱだかフィギュアに顔グリグリの濡れ衣(?)は免れそうかと。

 ちなみにルーシーの能力はすでにプレートの有無に関係なく発動するものと思われます(プレート持ちの柊父や校長にも認識できているからです。柊父に人型の姿が見えていなかったのだとしたら、人型の姿云々について彼が触れる必要がないでしょう)。だから今後の展開によっては、愛花や観月にも人型の姿を見せるようになるかも? 本当にそうなった場合、観月はものすごい反応をしそうですが。
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by hpsuke | 2007-12-20 02:04 | 漫画
[雑記] 大して中身のないブログなのに身に余る光栄です
 報告が遅くなりましたが、先週の金曜日の夜にこのブログもめでたく20000hitを達成することができました。みなさんありがとうございます。あまりに趣味が分散し過ぎていて誰が見に来るんだこんなブログ、という感じのうすーい内容のウェブスペースでしたが、それなりに需要があったようで何よりです。あと半月で一周年、何かする余力は……あるかなぁ。わからんなぁ。
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by hpsuke | 2007-12-16 14:37 | 雑記
[漫画] 週刊少年サンデー2008年度第02・03合併号リハビリ感想
LOST+BRAIN:
 「クズが!」「クズが!」というとどう考えても「デスノート」より「道士郎」じゃないかと思うのですがそんな私は少数派。オレは全世界を掌握する“殿”になる! 武士には誰でもなれるが、殿には選ばれた人間しかなれないからだ! そんなに世の中がつまらないのなら、心ない若者たちに囲まれた時、通りすがりの馬に乗った侍に助けられていれば良かったんだ。

 それで(何事もなかったかのように)作品の感想ですが、なーんだかロクなことにならなさそうな不穏な空気がビンビンに張り詰めていて個人的にちょっと苦手な感じです。キラの時はまだ大義名分に多少は共感できる分だけスカッとするところもありましたが、こちらはほとんど共感できないからなー。世の中クズばっかりじゃないよ。クズも多いけど。あと、私は催眠とか乗っ取りとか、その手の人の自由意志を奪う=人の尊厳を踏みにじる行為とそれによって引き起こされる現象がほんと苦手なので、そういう意味でもダメかも。この漫画を企画掲載する編集部の意図云々については、無責任な素人が傍目から好き勝手に言ったところで何の意味もないのでノーコメントの方向で。

 ちなみについ衝動的に催眠系18禁小説サイトのURLを貼りたくなったことは内緒。


結界師:
 最近スイーツに(笑)をつけて「気取ってんじゃねーよ!」とバカにするのが一部オタクの間で流行っていますが、私としては美少女メイドとかツンデレとかょぅι゛ょなどにも(笑)をつけたい所存です。自分の欲望にばっかり都合の良い夢見てんじゃねーよ! まぁ、人のことをバカにするなら、自分もバカにされる覚悟はないとね、という話です。私はバカにされる覚悟はしてます。何の話だ。


ハヤテ:
 ああ、今の流れ的にものすごく(笑)をつけたくなった!(笑) それにしても、睡眠時間が短くて済むタイプは憧れます。私は最低九時間~十時間は寝ないとスッキリしないタイプだからなぁ。常に眠気を抱えた頭で動かなくてはならないのは、効率的にも落ちますし、何より自分で全力を出したという気になれないのが一番痛い。


ガッシュ:
 下手考さんの感想を見てひどく納得しましたが、「仰げば尊し」を別れのシーンにかぶせてきたのは、ガッシュと清麿が互いを互いの師匠だと思っているから、その師の教えを尊いものだと思っているからなんですね。ああー、成程。

 かつて拍手のお返事でガッシュの清麿超えがどうこうと言ったことがありましたが、実はそんなものは最初から達成されていたってことなのか。このように、時と場合に応じて互いが交互に優位に立つ関係は想定していませんでした。最近だと「SBR」のジャイロとジョニィもそうだと「ユリイカ」の記事で指摘していた気がしますが、そういうのが流行りつつあるのかもしれません。確かに父親超え・師匠超えを前提とする少年漫画の成長システムに一石を投じるだけの価値はあるなぁ。ライバルタイプのキャラと争うことが前提の「ガッシュ」の世界観なら特にマッチするし。

 まぁ、うだうだした野暮ったい理屈は抜きにして、非常に良い別れでした。来週に超期待。ちなみにここ最近のジャンプは「ハンター」の続き読みたさに朝からコンビニに寄ってましたが、サンデーは「ガッシュ」の続き読みたさに朝からコンビニに寄っていました。次々号からモチベーションが低下しそうで怖い。


クナイ伝:
 「お――いし――♡」のコマを見て、もうこの二人はとっとと結婚するのが良いと思った。というか、忍びと見るや問答無用で滅すのがクナイの使命でしたっけ? 忍びに悪も善もないわ。ただ滅しつくすのみ!


MAJOR:
 ひいいいい!!


金剛番長:
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 間違い探しです。どこがオリジナルと違うでしょう?(笑)
 あまりに違和感がなくてびっくりした!

 ラストでついに金剛が番長を名乗りましたが、これは自分が撃破した居合番長へのスジを通したんでしょうね。まがいなりにも金剛は自分の目的のために彼の夢を叩き潰した(彼を番長戦からリタイアさせた)わけですから、その責任を取って、不本意であっても自分自身が番長戦にエントリーしたのだと思います。なんというか、彼女の誘惑に負けてつい妊娠させてしまったら、それが仕方のないものであったとしても堂々と責任を取る、みたいな?(もっとマシな喩えはないのか) もっとも、最後まで政府の思惑通りになる気はさらさらないのでしょうけど。


最上の命医:
 主人公があまりに完璧すぎて困るなぁ。完璧だけどカッコイイかというと微妙なところがさらに困る。ゴルゴみたいに格好良さが突き抜けてしまったキャラなら、どれだけ完璧でも全く苦にならないんですけどね。


DIVE!!:
 ランニング中に意識し合う要一くんと秋月さんが良いですね。あえて言おう、そこにトモは要らない!


GOLDEN★AGE:
 女性にモテないということは、女性に好かれないということです。そして女性に好かれないということは、好かれる才能がないということです。人に好かれる才能がないというのは、モテる人が思っている以上に大変なことなのです。人は周りの人と繋がらなくては生きていけない生物ですから、人に好かれないということは、そのために孤独を強いられ、より生活が辛くなってしまうからです。人に好かれるということ、モテるということは「持っている者」が思っている以上に貴重で有益な才能であると言えます。という非モテ論。

 ちなみにその「人に好かれる才能」は他の要素では代替不可なのではないかと最近は思い始めています。どんな嘘付きだろうがクズだろうが、モテる奴はモテるからです(どんなに誠実でいい奴でも、モテない奴はモテないからです)。人には言動や装飾に左右されない、第三の「モテ度」という独立したパラメータが存在するのではないでしょうか。そしてそのパラメータはそう簡単に変えられるようなものではないのです。という非モテ論。

 まぁ、というより正確には「お前なんかに人間としての価値や魅力はないよ、だから誰も選ばないんだよ」と言われてる気になってしまうんですよね。そんなことを言われ続けたら卑屈になっても仕方がないよね。という非モテ論。これはほんとうになんのはなしだ。


IFRIT:
 うわぁ、これは外道だ。西森先生や畑先生のように生理的にクる嫌らしさではないけれど、言動だけでも十分に酷い外道だと伝わってきます。ちなみに嫌らしさはこのように悪事を直接披露させるより、ちょっとした言動の奥に悪意が透けて見える方がより生理的に嫌悪感を催します。なんというか、その行動そのものは大したことがなくても、こういうことができるのはこの人が内心でこんなに腐った考え方をしてるからなんだなぁ、というのが伝わってくる方が「救いがない」と見えるんですよね。ああ、上手い表現ができない。ていうか何が言いたいのかわからない。


魔王:
 なんかところどころ微妙に作画崩壊を起こしていたような気がしますが気のせいでしょうか。ぐったりした満智子さんの表現が特に。
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by hpsuke | 2007-12-15 14:08 | 漫画
[雑記] 小物小説 052 チョコレートの私(その3)
 マルナはサワデスの笑顔だけを思い浮かべながら、隣村の集会場に向けて一心不乱に走りました。体力はとうの昔に限界を超え、すでに頭も疲労のあまり麻痺しかけていましたが、サワデスへの恋心だけがマルナの体をひたすら突き動かします。昨日から何も食べていないので、腹の虫がひっきりなしにぐうぐう鳴っていましたが、そんなことを気にする暇はありません。マルナは普通の恋する乙女なので、他の何を引き換えにしても、この想いだけはどうしても譲れないのです。

 マルナはこんな女の子ですから、普段、同じ村の人達からはまるで空気のような扱いをされています。誰も助けてなんてくれません。いつもひとりぼっちです。だから、転んだ自分にサワデスが手を差し伸べてくれた時、本当に、本当に、本当に、泣きたくなるほどマルナは嬉しかったのです。

 途中で何度も転びながら、マルナは懸命に集会場を目指しました。すでに背中のチョコはぼろぼろで、右手と左足がどこかへ吹き飛んでしまっていましたが、マルナにはそれに気付く余裕すらありません。引きずるようにして、這うようにして、血走った目でマルナは前進します。その視線の先には、サワデスの顔だけがあります。恋する女の子にとっては、他に何も要りません。

 やがて、木々の緑の向こう側に、小さく集会場の赤い屋根が見えてきました。それと同時に、なんだかざわざわと人のざわめきのようなものも聞こえてきます。マルナは全身血がにじんで傷だらけの格好で、ついに目前へと迫ったサワデスのもとへ向けて、最後の力を振り絞って歩きました。そして木にしがみついて集会場の入り口を見た瞬間、そこで何が行われているのかを知ったのでした。


 黒いタキシードに身を固めたサワデスと、白いウェディングドレスに包まれた綺麗な女の子が、手を繋いで集会場の入り口から出てきました。二人は多くの群集とやむことのない歓声に包まれ、色とりどりの紙テープや白い紙吹雪がひっきりなしに飛びかっています。サワデスは照れくさいような笑顔を隣の女の子に向け、女の子もまた頬を赤らめてサワデスを見つめます。そして、二人は地を揺るがすような大歓声の中、深く深くキスをしました。


 マルナはその様子を木陰から眺めていました。マルナの心の中で、何かががらがらと崩れていく音がしました。地面にひざをつき、傍の木に手を添えてその場に倒れないのが精一杯でした。

 やがてマルナはくるりと背を向けると、誰にも見つからないうちにとぼとぼと帰路につき始めました。こうなってしまった以上、サワデスの邪魔をするのは嫌でした。背中のチョコレートがべたべたに溶けて背中に張り付いていることにようやく気付き、一歩一歩と進むたび、マルナの顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになってゆきました。そして、背に届く観衆のざわめきが遠くなった頃、ついにマルナはこらえきれなくなって大声で泣き出しました。最初から最後まで無茶苦茶な恋でしたが、サワデスへのマルナの想いは、まぎれもなく本物だったのです。

 しばらく歩いて少し落ち着いた頃、マルナは小さい川を渡る橋にさしかかりました。橋げたから下を覗くと、ごつごつした石で覆われた川岸まで、それなりの高さがあります。マルナはぐすぐす言いながら、背中からチョコレートを下ろしました。チョコレートは右手や左足に加えて右足もどこかへ消え失せて、胴体部分と顔だったもの、そして左手のひじまでしか残っていません。胸もすでにぺったんこです。

 マルナはチョコレートを橋から宙に向けて差し出し、ぱっと手を離しました。落下したマルナのチョコレートはものすごい破壊音を立てて粉々に砕け散り、周囲に茶色い血飛沫を浴びせました。ごろごろ転がった溶けかけのマルナの顔が、石に当たって止まり、無表情で中空を睨んでいました。

 マルナの恋は終わったのです。また涙が溢れてきました。もう一度びーびー泣こうとして、マルナは大きく息を吸い込みました。

 と、その時、背中に向かって男の声がしました。

「……あー、そんな気がしたんだよ」

 振り返ると、サワデスの家の前で水をくれた男が、心配げな顔で駆け寄ってくるところでした。涙と汗と鼻水とチョコレートで見事なまでにぐちゃぐちゃになった顔を見て、やっぱり男は少しビビりましたが、気を取り直して男はタオルを差し出しました。

「サワデスの奴、モテるくせに自覚がないからなぁ。いつもフォローは俺ってのが納得いかないが……。ほら、これで顔を拭いて」

 男はさらに自分の上着を脱ぎ、マルナの肩にかけてあげました。汗と溶けたチョコレートとこれまでの道程のダメージで、マルナの服もすでに薄汚れたボロ雑巾のようになっていたのです。かなり落ち着いてきたマルナを一瞥すると、男はあさっての方向を見ながら、マルナの肩をぽんと叩いて言いました。

「まぁ、長い人生、こういうこともあるもんだ! とりあえず今日は帰って気が済むまで眠りなさい。明日になればすっきりする。じゃ、俺はこれで」

 男は片手を上げると、そのままそそくさと集会場の方へ行ってしまいました。恐らく男の本能がこの女にはあまり深く関わらない方がいいと告げていたのでしょう。一方のマルナはその場に留まって、しばらくしゃっくりあげていましたが、このままここにいても仕方がないと思い、コンチャック村へと歩き始めました。心も体も重くて倒れそうでしたが、手についたチョコレートをぺろりと舐めて糖分を補給すれば、なんとか家まで帰れるような気がしました。

 家に帰ったら、男に言われた通り何も考えずにぐっすり眠ろう、とマルナは思いました。それだけで気が晴れるはずがありませんが、なにせ他にどうしようもありません。それに、今はもう一生サワデスの影を引きずって、他の人を好きになんてなれないようにしか思えませんが、もしかすると何年か経ったら、あるいは数ヵ月後には、ひょっとしたら明日には立ち直れるかもしれません。そしてその時は、今度こそこの想いを伝えようと、マルナは普通の女の子のように固く固く心に誓ったのでした。


(052 [チョコレート] チョコレートの私/終)
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by hpsuke | 2007-12-15 11:28 | 雑記
[雑記] 小物小説 052 チョコレートの私(その2)
 バレンタインの前日の深夜、自らの作り上げたチョコレートを背負い、マルナはコンチャック村を旅立ちました。クイクイ村まではかなりの距離があるので、これくらい時間を取っておかないと間に合いません。普通に歩いていくだけなら数時間ほど歩けば十分辿り着く距離ですが、前日に試しに担いでみたところ、予想していた以上にチョコレートが重かったので、もっともっと時間がかかりそうなことに気付いたのです。

 一歩踏みしめるごとに、ずっしりとした重量感がマルナの足を襲います。マルナは運動不足ではありませんが、かといって別に鍛えているというわけでもなかったので、一時間も歩く頃にはすっかり筋肉痛になってしまいました。しかし無理でもなんでもこの道程を踏破しなければ、サワデスのもとにチョコレートを届けることはできません。ところどころで少しずつ休憩しながら、マルナは普通の乙女のような不屈の精神でクイクイ村に向けて震える足を動かしていきました。

 しかし、マルナは普通の女の子ですから、無理をするとその分だけしっぺ返しを喰らってしまいます。ほんの少しだけ休憩するつもりで木陰に横になったところ、そのままぐっすり眠り込んでしまったのでした。目が覚めた時には、あたりはすっかり明るくなっていました。太陽が高く昇り、二月にしては暖かいほんのり陽気が野山を照らしているのを見て、マルナは真っ青になってしまいました。なんと、あれだけ苦労して作り上げたチョコレートがすっかり温まっているではありませんか!

 もう疲れただの休憩だのと甘いことは言っていられません。無茶をしてでもペースを上げなければ、サワデスに渡す前にチョコレートが崩壊してしまいます。マルナは気合いを入れるために自分の頬を張って精神を注入すると、クイクイ村に向けて猛ダッシュを開始しました。乳酸のたまった足の筋肉が悲鳴を上げましたが、構わずマルナは走り続けます。大声で「さわやかサワデス」を絶叫すると、少しだけ疲労を誤魔化すことができました。

 そしてそれからほどなくして、ついにマルナはクイクイ村に辿り着きました。走りながら村の入り口の門が見えた時には、感動のあまり思わずマルナは泣いてしまいましたが、しかしこれで終わりではありません。村に着いたら、次は早くサワデスを探さなくてはいけません。背中のチョコレートはすでに表面がじんわりと柔らかくなってきつつあります。

 マルナは手近にいた村人を捕まえると、サワデスの家がどこにあるのかを尋ねました。村人はマルナの背中に見える謎の物体に恐怖しつつ、この道をまっすぐ行って、坂道を登りきった一番奥にあるのがサワデスの家だよと教えてくれました。相手の言葉が終わるか終わらないかのうちに、マルナはお礼を言ってすぐに再び駆け出しました。

 よりにもよってサワデスの家は村の一番奥で、その上坂道のてっぺんにありましたが、マルナの恋心はそんなことではくじけません。生まれたての小鹿のようにガクガク震える足を殴りつけておとなしくさせながら、マルナは目を丸くする村人たちのど真ん中を突っ走って猛然と坂道に襲いかかりました。

 坂道を登りながら、マルナは背中に照り付ける太陽の光が気が気ではありませんでした。まだ二月ですからそこまで暖かくはありませんが、この日は非常に天気が良く、そしてそれ以上に、全力で動き回るマルナ自身の体温が、じわじわチョコレートを溶かし続けているのです。すでにチョコレートの指先はくっついて子供の手袋みたいな形になっています。もはや一刻の猶予もありません。マルナはすでに歌を歌うこともままならないほど激しい呼吸で、キツい坂道を細かく刻むように登り詰めてゆきました。

 ですが、そこまで苦労してやっとのことで辿り着いたサワデスの家は、どういうわけか、しんと静まり返っていました。すがるようにしてドアをノックしても、誰一人として出てきません。どうやらサワデスやその家族はみんな揃って外出しているようでした。マルナは思ってもみなかった事態に、呆然となってその場にへたり込んでしまいました。

 と、そこに、隣の家から灰色のスーツを着た男が出てきました。不審者丸出しのマルナを見つけると男はぎょっとしましたが、流石に無視するわけにもいかなかったのか、恐る恐るマルナに近寄ってきました。この男に聞けばサワデスの行き先がわかるかもしれません。息も絶え絶えのマルナはぜえぜえ言いながら男に尋ねました。

「ぜひゅ~~ぜひゅ~~、ざっ…ふう、ふう、さわで…さん、は、こひゅーこひゅー、ど、ひふぅひふぅ、ちら、にひぃ、ひゅうひゅう、いらっ、ふひ、しゃひ、ふぃぃ、ま、か、ひぃ~~ひぃ~~」

「え?」

 もはや何を言っているのかわかりません。

 男はそんなマルナを哀れに思ったのか、家の中に取って返すと、水の入ったコップをマルナに渡して飲ませました。二月なのに全身汗だくで軽い脱水症状にかかっていたマルナにとっては、まさにこの世の物とも思えない美味しさでした。激しい呼吸の合間をぬって少しずつ飲み込むたびに、限界寸前だった体の隅々に力が戻ってきます。どうにか少し落ち着くと、マルナは改めて男に尋ねました。

「お水、ありがとう、ふう、ございました。ふう、あの、サワデスさん、は、どちらにいらっしゃい、ますか」

 男はコップを受け取りながら、何かに思い当たったような顔で言いました。

「あれ、場所を聞いてなかったんですね。隣村の集会場ですよ」

「と、隣村……」

 この上さらに動かなくてはならないと知って、マルナは流石にくじけそうになりました。しかし隣のアッシュ村なら、ここからはそんなに遠くありません。万全の体勢なら、十数分も林道を走れば到着する距離です。マルナは最後の乙女力を振り絞って、教えられた集会場に向かうことにしました。さもなくば、これまでの苦労が全て水の泡になってしまいます。

「ありがとう、ございます。隣村……行かなくちゃ、ふう、ふう」

「あの、俺も今から向かうところなんで、良ければ一緒に行きますか」

「いえ、急いで、いるもので」

「そうですか……ところで、ちょっとお伺いしますが、背中のそれは一体」

「えへへ。私の、愛のチョコレートですっ」

 ぼやぼやしていたら手遅れになってしまいます。マルナは男にぺこりと一礼すると、転がり落ちるような勢いで坂道を駆け下りていきました。男がツッコむ隙もありません。男はあっという間に小さくなってゆく後ろ姿と、その背中に背負われている焦茶色の邪神像のようなものをぼんやりと見つめながら、何かとても嫌な予感を感じ取ったのでした。

(その3に続く)
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by hpsuke | 2007-12-14 12:30 | 雑記
[雑記] 彼女には犠牲になってもらいました
 また最低土曜日まではサンデー感想を書けなさそうなので、時間稼ぎに出来合いの小物小説を載せてみました。今日はその1まで。その2とその3は明日・明後日と小刻みに出す(ことによってさらに時間を稼ぐ)予定。そのうち創作カテゴリも作った方がいいかなー。

 んなことしてる暇があったらさっさと更新しろと思わなくもないですが、疲れてる状態で感想を書くと、どうしても文句成分の比率が高くなってしまうんですよ……。そんな感想は書きたくもないし自分で見たくもない。ついでに言うなら頭もうまく働かないので気の利いたことも言えない。というわけで、疲れの取れた状態でナチュラルに書ける休日までお預けです。
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by hpsuke | 2007-12-13 12:11 | 雑記



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