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[同人音楽] 購入物感想・2007年夏の肉欲祭編1
 肉欲祭からすでにかなりの期間が経過しているので、そろそろ入手物の感想を書き始めていこうと思います。まだ春の入手物の感想を全て書き終わっていませんが、それは夏のものと平行して書き進めるつもりです。あっちが終わるまで待っていたら、新規CDの感想が溜まる一方なので……。


 

マジックチャンネル

(大真面目におバカなオリジナルアルバム・iyunaline

 iyunalineの新作オリジナルアルバム。今回のコンセプトは「大真面目におバカなオリジナルアルバム」で、架空の変なチャンネルのTV番組が流れ出したという設定のもと、脈絡のないテーマの曲があれこれと詰め込まれています。全14トラック、うちイントロダクショントラックを除く13トラックがボーカル曲。肉欲祭配布品ととらのあな委託品にのみ特典のメッセージCDがついてきます。

 内容的にはいつものiyunaline節で、あまり盛り上がりすぎず静かすぎずのポップソングが中心です。全体として非常に安定感があり、平均点高めでまとまっているので安心して聴けます。普段のイユナラが好きな人なら今回もきっと気に入るでしょう。ボーカルも多彩に揃えている上、その全員が並以上のレベルに達しているのでそっち目当ての人にもオススメです。

 ですが、ネタCDとしては非常に微妙なライン。確かにネタ元はウケ狙いとも取れるような妙なものが多いのですが、曲にも歌詞にも歌い方にも構成にも遊びが足りないので正直大して面白くありません。「元ネタのチョイスだけが変な、他はごく普通の曲」とでも言いますか。これは意味不明さ(わけのわからなさ)やカオス成分が決定的に薄いのが原因でしょうね。行儀良く取り繕いながら照れ照れで漫才をしているようなものなので、ちょっとくらい変なフレーズが入っていてもほとんど笑いに繋がらない……。兎にも角にもまだまだ優等生すぎるので、もっと恥も外聞も捨てて、全部晒け出す勢いでやらなきゃ笑いなんか取れませんよ! 「大真面目におバカ」っていうのはこういう意味じゃなくて、たとえば絵画コンクール入賞並の超画力でう○この絵を描くような、そういった意味だと思うんですけどねぇ。喩えが本当に汚くてすいません。ていうか全体的にすいません。

 好きなトラックはTr.04「パ・パ・パ・パンダ」、Tr.05「宇宙飛行士になろう」。Tr.04はこの中では一番「わけがわからな」くて好き。Tr.05は仄かに感じる切なさが祈りっぽくて良いなぁ。他のトラックは……中途半端なネタが逆に醒めてしまってイマイチだったかな。Tr.09「ミホ」もそれなりに好きですけど。



 

はにーえんぜる

(森永桐子10周年記念ベストCD&コンプDVD・大江戸宅急便

 ボーカルCDが流行り出すずっと前から活動している古参の同人歌手さん、森永桐子(もりながとうこ)さんの活動ほぼ10周年記念CD。これまでに出した音源を片っ端から入れることをコンセプトに、コンプリート曲集をDVDで、さらにその中から選抜したベストをCDで収録しています。ただし、帯では全90曲と謳っていますが、ベストに収録されている曲はDVDにも収録されていますし、歌ではない音源もDVDには含まれているので実際にはもっと少なめです(CDは全18トラック、DVDは歌唱曲が62曲にボイス音源が10個の全72トラック)。その代わりDVDが異様に凝っていて、アルバムごとの分類やそれぞれの曲製作スタッフ一覧はもちろん、タイミングを合わせて次々表示される歌詞、森永さんのアルバムごとの個別コメント、4ページに渡るこれまでのヒストリーコーナーに本人出演の動画特典×3、ゲストの応援ムービーと「できるだけのことはした」と言わんばかりの完成度に仕上がっています。島村さんお疲れ様でした……。

 さて、内容についてですが……ぶっちゃけて言ってしまうと、歌は決して上手くはありません(笑)。むしろ上手いか下手かで言うなら、私の場合は迷った末に下手に分類するくらいの歌唱力です。最近の玄人はだしの歌唱力を誇る同人歌手の皆さんの歌を聴き慣れている方には少し辛いと思います。特に最初期の歌はアレなので、人によっては途中で投げてしまうかもしれません。

 しかし、しかしだ! 彼女について語るべきポイントはそこじゃないんだ!

 ごめんなさい。無駄に熱くなってしまいましたが、上手い下手とは全く違う次元に魅力がある人だ、とだけは言わせていただきます。茶太さんから歌唱力を差っ引いて、その分だけさらに幼さと可愛らしさを増した感じ……かなぁ(自分で言っててなんか違う気もしますが)。一種のアニメ声ではあるんですが、媚びはあまり感じられないので気になりません。こういうのを「鈴を転がすような声」と言うんでしょうか。声そのものがすでに一種のオーラを纏っているタイプの人なので、そのオーラが曲に上手くマッチすると問答無用の破壊力を発揮します。特に可愛くてちょっと切ないタイプの曲を歌わせたら天下一品。歌の下手さが気になるけど、でもやめられない……という中毒症状に陥ること請け合いです。

 なお、収録曲の方は古めの出典が多いので、最近の流行りのように格好のついた曲は少なく、一昔前の同人音楽で良く見られた軽めのアイドルポップ系ソングが目立ちます。もちろんみらゐさんやbermeiさん達といった有名どころのアレンジも多々あるので、アレンジ面ではそれなりに安定したクオリティとなっています。みらゐさんファンは押さえておいて損はないでしょう。

 好きなトラックについては、ベスト盤ではTr.04「雪の少女」、Tr.09「月のあかり猫のひとみ」、Tr.10「Powder Snow」、Tr.15「えんじぇりんく!!~ねこみみ放送局EDソング~」、コンプリート盤では「鳥の詩-Chugakusei mix-」「季節はずれの卒業式」などがお気に入りです。つーか「鳥の詩」は……一体何をやっているんですかみらゐさん(笑)。こんなもん聞かされたら、初出CDの「EarthLike」をついオクで落とさずにはいられなかったじゃないですか!(バカ)
by hpsuke | 2007-09-10 02:39 | 同人音楽
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