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[同人音楽] 購入物感想・2006年冬の肉欲祭編7
 四か月近くかかった冬CDの感想も今回でついにラスト。とりあえずはM3に間に合った……ということになるんでしょうか。ちなみに「ティンダーリア」や「murmur」の感想は、同人音楽ではないということもありますし、烈火さんの「キネマ」も出揃ってから改めてやろうと思います。

 

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幺樂団の歴史2 Akyu's Untouched Score vol.2 東方怪綺談
(東方本家・上海アリス幻樂団

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幺樂団の歴史3 Akyu's Untouched Score vol.3 東方封魔録
(東方本家・上海アリス幻樂団
 本家による旧作のサントラ盤。vol.2が23曲70分01秒、vol.3が18曲62分00秒とそこそこのボリュームになります(しかし今回一緒に感想を書いた下の二枚は両方ともこの倍以上長いんですよね(笑))。

 私はFM属性があんまりないのでvol.1はイマイチだったんですが、今回も正直なところあんまりノっていけませんでした。曲自体は決して悪くはないんですが、どうしても今のアレンジで聴きたくなるから困ります。それに曲が使われたシーンについてもCDには何の記述もないので(ネットで調べればすぐわかりますが)、どうも情景をイメージしにくいというのも原因のひとつかもしれません。あと、音源の制約のせいか、やはりどの曲も似たような印象を受けてしまうのが残念です。やっぱこのへんの感性は神主とは世代の違いが出てしまっているんだろうなぁ……もったいない。

 好きなトラックはvol.2のTr.16「不思議の国のアリス」。このCDが出る前から大好きだったんですけどね(笑)。基本的に似た印象の曲の多い中、この曲だけは別格に気に入っています。タイトルからは想像もつかないくらい格好良い曲ですよね。これを格好良いイメージのままボーカル化してくれたサークルさん(XL projectさんの「東方小曲集」Tr.15)が出た時は本当に嬉しかったっけ……って、このCDの感想でもなんでもないですね。すいません。

 


projectΓ 2006 風霜 -the passage of wind-

(オリジナル・Scinicade
 4枚組46トラック、全再生時間3時間41分9秒にも及ぶ超大作。あまりに大作すぎて今まで手が出なかったCDです(笑)。基本的にはオリジナル作品ですが、一部にアレンジ作品もあり(ほんの数曲ですが)。またdisc4はdisc1~3の曲をRavyさんがアレンジしたトラックで構成されています。全体を占める大きなコンセプトは「コラボレーション」で、作曲者と演奏者のコラボ(打ち込み音楽の人と生演奏・ボーカルとのコラボ)、物語と作曲のコラボ(ただの曲ではなくストーリー性を)、作曲者と作曲者のコラボ(他人のオリジナル作品を二次創作する)、二次創作と三次創作のコラボ(他人の二次創作をさらに二次創作する)が盛り込まれているそうです。

 ただ、この作品の最大の長所がその規模の大きさにあるのと同時に、最大の短所もその規模の大きさにあるのは否めません。最初にも言いましたが、はっきり言って、ボリュームが大きすぎて手がつけられないのです。全体の分量はもちろんですが、部分的に見ても6分を超える曲がごろごろ転がっている(最長10分弱!)ので、気軽に聴くのはちょっと難しいかもしれません。当然ながら一曲一曲の印象もやや散漫になります。それに加えてブックレットのプチ解説・創作文章やサイトの各曲コメント・バックストーリーもあるため、少なくとも四時間近くPCの前に座れるだけの余裕がないと万全の体勢で聴き込むことができない、というのも大きなマイナスになっているように感じました。サイトの方のコメントはまぁ置いておくとしても、それでも「物語と作曲のコラボ」を体感するには結局ブックレットが必須なので、車や自転車・徒歩での移動中に聴くことができないのは個人的に痛かったところです。

 そしてコンセプトである「コラボ」の魅力についてですが、残念ながら今回は私には良く伝わってきませんでした。「作曲者と演奏者のコラボ」は、ボーカルや生演奏を使用した楽曲はごく一部に留まっていて特筆するほどのことではなかったと思いますし、「物語と作曲のコラボ」は、ブックレットの物語の扱いが軽いので曲とのバランスが取れていません(というか、これくらいの物語性を曲に付与する演出ならごくありふれています)。「作曲者と作曲者のコラボ」は、物量作戦の弊害で原曲個別の印象がぼやけている傾向にある上、「オリジナルとアレンジの違い」を格別印象付ける演出にもなっていなかった(説明されなければわかりませんでした)ので、やはり決して成功しているとは言えません。インストトラックのボーカル化とか、トランス系の打ち込みトラックを生演奏を活かしたアレンジに変えるとか、そこまでしてくれたら強く印象にも残ったと思いますが。最後の「二次創作と三次創作のコラボ」については、そもそも具体例がほんの一曲(disc1のTr.10→disc4のTr.6)しかないのでなんともコメントのしようがない状態です。

 で、一番肝心の、曲そのものの感想については。やっぱり分量の多さが響いていて、時折目立つ曲はあるけど、基本的には一曲一曲を区別して覚えていられないのが正直なところでした。特にテクノやトランス系が多いdisc2以降はただでさえ個別に把握しきれない数の曲がさらに似通っているという状況で、申し訳ないのですが曲名を見てメロディの思い浮かばない曲が半分以上あります(ごめんなさい)。曲の良し悪しを判断する以前の問題というか……。

 というわけで私の結論として、ボリュームの多さがことごとく裏目に出ている上、「コラボレーション」というコンセプトも上手く機能していなかったのではないか、というのが正直な感想です。こういったコンセプトを掲げること自体は充分以上に意義のある偉業なんですが、CD自体の質というレベルでは、もう少し小規模にじっくり練った作品を作った方が良かったのではないかと思います。今回の作品でかなりの数のアレンジャーさんとコネを得られたと思うので、次回作でそれを活かしたユニークなコラボCDを作ってくれることを期待します。

 特に印象に残った曲は、disc1のTr.02「Bloody Brand」、disc2のTr.10「口唇の秘密」、disc3のTr.09「trace -痕跡-」。「Bloody Brand」は曲と物語が綺麗に纏まった名作だと思います。掴みとしてはバッチリです。今まで聞いたJun.Aさんの曲の中では一番好きかな。「口唇の秘密」は間違いなくこのCDで一番目立っているトラックかと。曲といい歌詞といい3Lさんのボーカルといい、とにかくえろい! 物凄い密度の色気に頭がクラクラきそうです(笑)。「trace -痕跡-」はバリバリトランス全開の中で唯一の爽やかポップスなのが効きまくっています。ボーカルはぶっちゃけそんなに上手くはないですが、爽やかさだけでも充分に聞かせてくれるあたりナイスジョブでした。

 


WHITE AVALON

(Fateアレンジ・WAVE
 こちらも超……とまでは行かなくてもかなりの大作アレンジCD。二枚組で一枚目が68分31秒、二枚目が39分50秒で合計1時間48分21秒にも及ぶボリュームです(データトラックのmp3も合わせればプラス60分41秒で合計再生時間は2時間49分2秒になります)。ブックレットにもかなり気合いが入っており、写真やイラストがふんだんに使われている他、一枚目についてはそれぞれの曲のイメージポエムのようなものも収録されています。ついでに言うならTr.19で女性同人歌手の方々を凄い人数集めているので、そういった意味でも非常に豪華な顔ぶれのCDになっています。

 しかし、やはりというかなんというか、「Fate」を未プレイだとちょっとキツいものがありました。サウンドはMorriganさん担当なだけあってアレンジ面では非のつけどころがないんですが、このCD単体で楽しませることを目的としているというよりは、曲・ブックレット共に「Fate」本編のイメージを膨らませることを狙った演出がなされているので、私のように膨らませる元になるイメージがない人間にはなんとも扱いにくい作品であるように感じました。ちゃんと本編をプレイしてそのイメージを持っている人にとっては、かなり凄い作品になるだろうということは容易に想像がつきますが……。

 好きな曲は一枚目のTr.06「I-III / ラスト・ファンタズム」、Tr.18「Delight II / この世全ての悪(アンリマユ)」、tr.19「Final / 夜を越えて」。Tr.06は原作知ってる知らない関係なしにその荘厳さに圧倒されました。Tr.18は非常に複雑な構成の曲なのにさらりと聴けるあたり、Morriganさんはやっぱり凄いなーと感服する次第でございます。Tr.19はなんだか「Komm, susser Tod」っぽい感じがヒット。あの曲は青春時代の思い出の曲なので、この手の曲はツボに入らざるを得ないのです(笑)。それにしても我ながら凄い曲が青春時代の思い出の曲になったもんだ。


 
 以上、冬の肉欲祭CDの感想でした。うん、大作ばかり後回しにしたツケが最後に見事な形で回ってきましたね(笑)。当ブログで扱ったのは全部で26枚。これでも購入枚数を以前よりかなり絞っているはずなんだけどなぁ~。「背徳の灰女」などのドラマCD・ゲームの類の感想は、また機会があればその時に。

 それで一応冬CDの総括のようなものを書くとすると、今季ははっきりいって超豊作でした。これまで見境なく買っていたのを今回から絞るようになったからだという理由が一番大きいのは確かですが、それを差し引いてもエンドレスループ級の作品がいくつもあるのは大収穫だったと思います。特に東方のボーカルアレンジCDはどれも大当たり級の出来で、それぞれ違った魅力を存分に堪能させていただきました。

 その中でもNo.1フェイバリットCDを決めるなら、やはりここはCLOCK MUSICCLOVER ALBUMになるでしょうか。個人的に「ハチクロ」を読んだばかりだから余計に感動したんでしょうが、楽曲のレベルの高さに加えて空気の再現度でもピカイチだったと思います。なんつーか、茶太さんはほんとに組む相手に恵まれてるよなぁ……。
by hpsuke | 2007-04-23 20:16 | 同人音楽
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