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-4th style EB Edition-
[漫画] 先週号のお詫びと訂正と補足です
 昨日書いた最近の漫画サイトの風潮についての話ですが、一晩考え直した結果訂正すべき箇所と補足すべき箇所がいろいろ見つかったのでここで報告させてもらいます。

 まず訂正事項ですが、「ハヤテ」の扱いが少し間違っていたように思います。あの漫画はああやって読まれることを少なからず念頭に置いているわけで、そこで萌えやキャラに着目した読み方をしても「それは正しい」としか言いようがないんですよね。むしろ私のような読み方の方がきっと希少で異端でしょう。それをあたかも正当であるかのように言ってしまったのは明らかに私の思い違いです。なので、「ハヤテ」云々については撤回させていただきます。

 そして次に補足ですが、私は決して「萌え」に着目した読み方が悪いとは思っていません。そうではなくて、「本来萌えとは関係ない読まれ方をされることを想定して描かれたものに、萌えという側面でしかアプローチしない読み方」に問題があるのではないか、と私は言いたいのです。端的に言うなら、その作品の本質をあえて視界の外に置く読み方はいろいろマズいんじゃないの、と言いたいのです。

 というとまるで、本来個人各々の自由であるべき読み方、解釈の仕方に制限をかけているようで非常にアレなのですが、ここで問題にしているのは実際にどのように読んでいるのかではなく、他の読み方を考えないということです。視野の向いている方向ではなく、視野の狭さが問題なのです。

 私は基本的に「その表現行動の目的=作者の意図=本質だけは見失ってはいけない」という考え方の持ち主で、自分がどう読むかという視点とは別に、その作者はどのような読まれ方を想定していたのか(つまり、作者の目的は何なのか)を常に考える努力をしなくてはならないと思っています。そうしないと、どんどん論題が脇道に逸れ、ピントのズレた頓珍漢な議論が増えて収拾がつかなくなってしまうからです。というより、相手の発言・行動の意図を汲む訓練は決して無益ではないし、そういう双方向的な読み方をしないと一方的で独善的な解釈しかできない人間になる恐れもあるわけで。まぁこれは極端な例ですが。

 そんなわけで、「To LOVEる」みたいに本質(=作者の意図)がエロや萌えにある場合はともかく、そうではない漫画にまで同じ読み方しかしないのは流石に良くないことなのではないかと思うのです。表現行動はいわばコミュニケーションであり、コミュニケーションにおいて一方的な解釈しか行わない(他の解釈を探す努力をしない)のは非常に危険な結果を招きます。なれば、我々は萌え風潮全開な今だからこそ、そうではない読み方にも気を払わなければならないのではないでしょうか。
by hpsuke | 2007-02-27 19:53 | 漫画
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