[漫画] 月刊ジャンプSQ2007年12月号全作品まとめて感想
で、発売から一週間も経ってしまいましたが、せっかくなのでSQの感想も軽~く書いてみることにします。とりあえず最初なので全作品の感想をば。ちなみに私は月刊ジャンプは完全に未読、REVOLUTIONも読んでおりません。「クレイモア」だけは数年前に途中までコミックスを読んだことがありますが。
エンバーミング: これなんてジョジョ第一部?(笑) というのは冗談ですが、ハッタリ利かせまくりでなかなか素敵な第一話でした。でも決定的なインパクトというまでには至っていないので、これから数話をかけてタメてからより派手にブチ上げる戦略なのかも。主人公も状況もハード極まりないので、コメディ的な要素が全くなさそうなのはちょっと残念かな。 Luck Stealer: 純粋な主人公の能力&設定紹介回ですが、お約束はきちんと守っているのでそれなりに完成度は高いかな。ちょっとDQNの入っている主人公もツンデレアレンジで好感度回復!的な(?)。それにしても普通に「父親」を主人公に据える辺り、週刊少年誌ではなかなか見られないのでそれだけでなんだか新鮮です。やってることは純少年漫画的なだけ、特に。 魔法の料理かおすキッチン: これは面白い! くどいくらい少女漫画な絵柄を逆手に取った情け容赦のないギャグが実に爽快です。絵柄は少女漫画、舞台は少年漫画の派生誌、ギャグは鬼畜と構成要素があまりにもバラバラなのも逆にカオスで良いですね。必殺技シーンのあるページのあまりに汚いこと(笑)! まつりスペシャル: あまりにも隠さずに堂々と正面から少女漫画少女漫画していて吹きました(笑)。モテモテでカッコいいカレ、怖くてぶっきらぼうなカレ、そして恋心ドキドキなワ・タ・シ! キャラ配置が完全に少女漫画だ! 個人的には少女漫画からわざわざ野郎読者にウケないところを引っ張ってきたんじゃないかなぁという印象はありますが、それはまぁ非モテのねたみそねみに違いないので自粛。心ない女遊びを公言するイケメンは少年漫画では「悪」なんスよ! 紅 kure-nai: いきなり登場人物が多くて困惑しましたが、原作ありの続き物じゃそれも仕方がないかな。お話の構成が「Luck Stealer」とダダ被りなのが気にかかりますが、それなりに楽しめました。異様に多い女っ気はちょっとどうかと思うけれども。あと、主人公はタフな拳法遣いってだけで、特殊能力持ちではないのかな? 小説 3年Z組銀八先生: 最初の一章だけで何から何まで想像のつく超ミステリ(って言うのか?)ではありましたが、これはこれで正しいと思います。逆にこれ以外のオチでは違和感甚だしいことになっていたんじゃないかな。 PAT-KEN: なかなか思い切った構成が素敵でしたが、次週以降はどうなるんだろう。この手の手法はかの「GTO」の連載予告を思い出しますね~(「GTO」も第一話の終わりまで読んで初めてタイトルの意味がわかる構成でした)。あとこれだけは言っておきたいんですが、ヒーローショーの悪役だって正義の心がなければ務まらない立派な職業ですよ! たぶん! PARマンの情熱的な日々: この原稿のうち、一体何%がアシの手によるものなんでしょうね(笑)。 HELLO BABY: えっ、これで終わり!? というのが第一印象でしょうか。他が少年漫画然とした起承転結の作品ばかりだったので、この終わり方は衝撃的でした。面白かったか面白くなかったか、好きか嫌いかでいうと微妙なところなんですけどねぇ。森田先生絵で描かれていたんならまた話は違っていたのかもしれませんが……。「世にも奇妙な物語」で実写化したら合いそうかな? CLAYMORE: 普通に月刊連載の続きを開始したようなので、最近の展開を知らない身としては何が何やら。でもこういう「途中から入ったんでこの話の前の展開がわからず、仕方なくあれこれ想像する楽しみ」は久々なんでそういう意味では楽しいですね(捻りすぎ)。 テガミバチ: 以前にジャンプで読んだ時よりさらに初心者にもわかりやすい内容になっていた気がします。ラストの方の「いい話」も本当にいい話で良かったな~。面白かったです。まさかのパンツネタで作品の始めと終わりをサンドイッチしたこと、略してパンツサンドは違う意味でびっくりしたけどな! こういう幻想的な絵柄で萌え層を露骨に狙ったアクションを起こすとは侮りがたし。 ロザリオとバンパイア: まごうことなき頭からっぽ系のえろコメですね。こういう良い意味でアホみたいな作品は、雑誌にひとつくらいはあっても良いんじゃないかと思います。夢詰め込めるし。 ドラゴノーツ: ん~……。ちょっと設定紹介や話の展開を急ぎすぎな気もしますが、最初だしまーこんなもんなのかなぁ。もちろんアニメは観たことがありません。観る予定も(略)。 罪花罰: こりゃまた凄いのが載ってるな……。「かおすキッチン」と同じく女性読者向けのギャグ漫画かと思われますが、どうして共通してグロいんだろう(笑)。 世界の中心で太陽にほえる: 核キャラというとどうしても私はプルトゥニュウムちゃんを思い出してしまいます。核キャラは格好良さや可愛らしさといった本来求められているものを犠牲にしてでも危険な印象を発してナンボだと思うのです。ていうか核キャラって何だよ。 TISTA: いやあ、素晴らしいですね。これが本当に初連載なの、と聞きたいくらい演出力が高い! 地味薄幸属性の主人公・ティスタがツボだというのもありますが(笑)、小道具・舞台・キャラ・演出などを全てひとつの世界観に合わせているので作品の持つ空気がビンビン伝わってきます。ドス黒いけど救いがないわけでもない、けど最終的にどっちに転ぶかわからない。このあたりのバランス感覚が非常に優れていると思います。少年漫画としてはやや異質かもしれませんが、どうせジャンプ本誌じゃないんだし問題なし。 清く正しく美しく: 非常に爽やかではあるけれど、それ以上の何かは感じ取れなかったかなぁ。決して嫌いではないんですけど。爽やか大好きなので今後に期待。 Tales of Innocence: うーん、感想に困るなぁ……。話を進める上で必要なことはちゃんと描いているけど、作者の顔が見える遊びの類がないのでこれといったコメントがない。次回以降に期待、でしょうか。 ギャグマンガ日和: 実はこの「ギャグマンガ日和」はイマイチ好みに合わない感じなんですが、三本の中では最後のが一番面白かったかな。でも主張としては最初のガリレオのやつが一番共感できます(笑)。どんなに格好付けてようが野郎なんてみんなスケベだ! それは間違いない! アキバザイジュウ: 耳掻きは机周辺に配置しておくと結構便利ですよ。 総括: 流石創刊号、「第一回だから小エピソードを使って話の基本設定や主人公の能力を紹介しちゃうぜ回」のラッシュが心地良かったですね。ベタな王道構成に則る人、ハッタリ利かせまくる人、どんでん返しを仕込む人、丁寧にわかりやすい話を練る人、そして無視ブッちぎる人(笑)と様々なパターンがあって楽しめました。作家の個性が出ていて何よりです。 ただ全体的には、他の方の多くも書いていますが、誰をターゲットにしているのか、という意味では全く掴みどころがありませんでした。バラバラの作風の漫画がアラカルト風に詰め込まれていますが、本当にバラバラも良いところなので特定の層の強い支持を得るようなことはないんじゃないかなぁ。特定の層だけを狙い撃ちして滅びていった雑誌がたくさんあるのも事実なので、それを踏まえた上での戦略としては確かに可能性のひとつとしてアリなんですけどね……。作品ジャンルや雑誌のカラーによる求心力を捨てたのと引き換えに、圧倒的なネームバリューと派手な広告で補おうという実に大雑把で力任せな作戦は果たして吉と出るか凶と出るか。 今回載っていた作品で特に気に入ったのは「エンバーミング」「かおすキッチン」「テガミバチ」「TISTA」あたりかな。その中でもナンバーワンは「TISTA」。読むまで全く気にかけていなかったので、ラッキーな拾い物をした感覚です。とりあえずティスタとアーティには最終的にベタベタとくっついて欲しいものですが、果たしてそんな甘い結末になるんだろうか……。 by hpsuke | 2007-11-11 22:29 | 漫画
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